
本記事では、現役の通信技術者が選ぶ、おすすめWiMAXプロバイダーランキングと、選び方のポイント等を解説しています。
無駄な契約で損をしたくない、すべての方に必見の内容となっています。
この記事で分かること
- 現役通信技術者が選ぶおすすめのWiMAXプロバイダー
- なぜモバイルデータ通信の中でもWiMAXが優れているのか?
- WiMAXのメリット・デメリット
- WiMAXの利用に向いている人・向かない人 など
プロが選ぶ!最新おすすめWiMAXプロバイダーランキング

基本的には、この5社の中から選べば間違いないと考えています。
おすすめWiMAXプロバイダー | |||||
料金 | 端末代金 | キャッシュバック | 支払方法 | 契約期間 | |
1位 Broad WiMAX | 1,397円 〜 4,950円 | 一括 分割(36回) | なし | クレカ 口座振替 | なし 2年 |
2位 とくとくBB WiMAX | 1,474円 〜 4,444円 | 分割(36回) | 23,000円 | クレカ | なし |
3位 BIGLOBE WiMAX | 1,166円 〜 4,928円 | 分割(24回) 口座振替は一括のみ | 11,000円 | クレカ 口座振替 | なし |
4位 カシモ WiMAX | 1,408円 〜 4,378円 | 一括 分割(36回) | なし | クレカ | なし |
5位 Vision WiMAX | 1,408円 〜 4,532円 | 一括 分割(2回) | 5,000円 | クレカ | なし 2年 |
※表示価格は税込です。
1.Broad WiMAX

画像出典:Broad WiMAX 公式サイト
このプロバイダーの特徴
- 他インターネット回線からの乗り換えの場合、違約金を19,000円まで負担してくれる
- 縛りなしプランの他に、月額料金が安価な2年縛りプランもある
- 端末は最短即日発送、東京・埼玉・大阪・名古屋の実店舗で当日受け取りも可能
\ 縛りなし・安価な2年縛りの2種類!/
2023年2月27日〜 学割・引越しキャンペーン中!
初月無料 、半年間 671円(税込)を月額料金から割引
18歳~25歳の学生の方、もしくは学生の親御様名義の契約、または、申込み日含む3カ月以内に引っ越しをされた全ての方が対象
利用回線 | UQ・au |
通信規格 | WiMAX2+・5G・4G LTE |
最大通信速度 | 下り:2.7Gbps 上り:183Mbps ※一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
データ容量 | 無制限 |
料金 | 1,397円〜4,950円 |
端末 | 21,780円 一括:2,1780円 分割:605円(36回) |
キャッシュバック | なし |
支払方法 | クレカ・口座振替 |
契約期間 | 縛りなし・2年 |
参考【Broad WiMAXレビュー】みんなの評判・口コミは?実際に使って検証してみた!
3.とくとくBB WiMAX

画像出典:とくとくBB WiMAX 公式サイト
このプロバイダーの特徴
- 利用開始11ヶ月目に高額キャッシュバック有り
- 他社ネット回線から乗り換えの場合は、最大40,000円キャッシュバック
- 東証プライム上場企業が運営、オリコン顧客満足度2年連続No.1
利用回線 | UQ・au |
通信規格 | WiMAX2+・5G・4G LTE |
最大通信速度 | 下り:2.7Gbps 上り:183Mbps ※一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
データ容量 | 無制限 |
料金 | 1,474円〜4,444円 |
端末 | 21,780円 分割:605円(36回) |
キャッシュバック | 23,000円 他社ネット回線から乗り換えの場合、最大40,000円に増額 |
支払方法 | クレカ |
契約期間 | 2年 (違約金なしのため実質縛りなし) |
参考GMOとくとくBB WiMAXの口コミ・評判は?メリット・デメリットも解説
2.BIGLOBE WiMAX

画像出典:BIGLOBE WiMAX 公式サイト
このプロバイダーの特徴
- 契約初月の利用料金は0円
- WiMAX運営のKDDIグループ企業&四半世紀以上の歴史あるプロバイダー
- 支払い方法はクレジットカードの他に口座振替も可能
利用回線 | UQ・au |
通信規格 | WiMAX2+・5G・4G LTE |
最大通信速度 | 下り:2.7Gbps 上り:183Mbps ※一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
データ容量 | 無制限 |
料金 | 1,166円〜4,928円 |
端末 | 21,780円 分割:913円(24回) 口座振替の場合は一括のみ |
キャッシュバック | なし |
支払方法 | クレカ・口座振替 |
契約期間 | 縛りなし |
参考BIGLOBE WiMAXの特徴を解説!評判やメリット・デメリットも知っておこう!
4.カシモ WiMAX

画像出典:カシモWiMAX 公式サイト
このプロバイダーの特徴
- 端末分割払いを選択した場合、毎月の支払いから端末代分を相殺(端末代実質無料)
- キャッシュバックがない代わりに安価な月額料金
- 株式会社マーケットエンタープライズ(東証プライム上場)の子会社が運営
利用回線 | UQ・au |
通信規格 | WiMAX2+・5G・4G LTE |
最大通信速度 | 下り:2.7Gbps 上り:183Mbps ※一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
データ容量 | 無制限 |
料金 | 1,408円〜4,378円 |
端末 | 21,780円 一括:2,1780円 分割:605円(36回) |
キャッシュバック | なし |
支払方法 | クレカ |
契約期間 | 縛りなし |
参考カシモWiMAXレビュー!みんなの口コミ・評判とメリット・デメリットまとめ
5.Vision WiMAX

画像出典:Vision WiMAX 公式サイト
このプロバイダーの特徴
- カスタマーセンターは365日稼働の安心対応
- 解約時、不要になった端末を下取りしてくれる
- 運営はWiFiレンタル最大手の株式会社ビジョン(東証プライム上場企業)
利用回線 | UQ・au |
通信規格 | WiMAX2+・5G・4G LTE |
最大通信速度 | 下り:2.7Gbps 上り:183Mbps ※一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
データ容量 | 無制限 |
料金 | 1,408円〜4,532円 |
端末 | 21,780円 一括:18,480円 分割:10,890円(2回) |
キャッシュバック | 5,000円 |
支払方法 | クレカ |
契約期間 | 縛りなし・2年 |
参考【Vision WiMAX】通信技術者が全て解説!速度などの口コミ・評判は大丈夫?
その他のWIMAXプロバイダーと取り扱い事業者(10社)

その他のWIMAXプロバイダーと取り扱い事業者

WiMAXの公式MVNOの他に、独自にWiMAXを自社サービスに取り込んでいる会社もあります。
表が見切れてる場合は、横にスワイプできます。
WiMAX取り扱い事業者 | |||||
料金 | 端末代金 | キャッシュバック | 支払方法 | 契約期間 | |
UQ WiMAX | 4,268円 〜 4,950円 | 一括 分割(36回) | なし | クレカ 口座振替 | なし |
au | 4,721円 〜 5,458円 | 一括 分割(36回) | なし | クレカ 口座振替 | なし |
DTI WiMAX | 4,180円 〜 4730円 | 一括 | 2,1780円 | クレカ | なし |
so-net | 3,300円 〜 4,950円 | 一括 | なし | クレカ | なし |
ZEUS WiMAX | 1,474円 〜 4,818円 | 一括 分割(36回) | 2,1780円 | クレカ | なし 3年 |
ASAHIネット WiMAX | 4,928円 〜 4,818円 | 一括 | なし | クレカ | なし |
EX WiMAX | 5,533円 〜 6,611円 | 0円 (月額料金に込み) | なし | クレカ | 2年 |
5G CONNECT | 4,950円 | レンタル | なし | クレカ | 3ヶ月 ※30日間お試し有り |
ChargeSPOT WiFi 5G | 4,708円 | レンタル | なし | クレカ | 2年 |
FreeMax+5G | 4,850円 | レンタル | なし | クレカ | 1ヶ月 |
※表示価格は税込です。
そもそもWiMAXとは?

WiMAXとは?
データ通信に特化したモバイルブロードバンド通信としてスタート
WiMAXは、2009年からUQコミュニケーションズがモバイルブロードバンド通信としてサービスをスタートしています。
元々は、WiMAX(IEEE802.16e)のみの提供でしたが、2013年から、より通信速度の速い後継通信規格である、WiMAX2+(WiMAX R2.1)との並行運用をスタートさせました。
現在は、初期型のWiMAX(IEEE802.16e)はサービス終了し、WiMAX2+と、WiMAX2+を※NR化したWiMAX3(WiMAX R3.0)の2つが運用されています。
また、2021年4月から新プランの「WiMAX+5G」が登場し、auの電波も利用するサービス提供型に大きくシフトチェンジを行いました。
5Gに対応した事によって、光回線の代替手段としてWiMAXを選択するユーザーが増え、モバイルインターネット市場の環境変化が起き始めています。

WiMAX2.GHz帯の使用歴
※NR化=4Gで使用していた電波の周波数を5G用に転用する事です。New Radioの頭文字を取ってNR化と言います。
WiMAXプロバイダー全社で同じ端末を使用する

5G対応のWiMAXモバイルルーター
WiMAXプロバイダーは全社で全く同じ端末を使用します。
過去にauブランドのみ限定の端末をリリースしていた事がありますが、現在は全社的に同じ端末を使用しています。
端末はほぼ毎年、新機種がリリースされ通信速度やスペックなどは新しい機種になる程向上しています。
なるべく最新の端末を選ぶ事が、高速で快適通信を手に入れるポイントです。
どこのプロバイダーで契約しても使えるエリアは同じ

どこのプロバイダーで契約しても使えるエリアは同じ
現在はUQ WiMAXの他に、沢山のプロバイダーがWiMAXを取り扱っています。
MVNO各社は、MNOであるUQコミュニケーションズと再販・OEM契約をし、自社ブランドとしてユーザーにサービスを提供しています。
どこのプロバイダーで契約しても、中身は同じであるため、使えるエリアや通信品質は変わりません。
サービス提供エリアは、以下のマップで確認できますので、必ず確認するようにしましょう。
※MVNOとはMobile Virtual Network Operatorの略で、大手移動体通信事業者(MNO)から通信インフラの一部を借用して運用している通信事業者のことです。
※OEMとはOriginal Equipment Manufacturingの略で、相手先のブランド名で製造する製品の事を言います。
現行のプランでは3日間制限が撤廃されている

5Gプランの3日間制限は2021年に撤廃
WiMAXを昔からご存知の方は、3日間のデータ使用量が累計で10GBか15GBを超過すると、速度制限にかかるイメージがある方も多いと思います。
現行のWiMAX+5Gプランでは、この3日間制限は撤廃されていて、基本的には速度制限なしで利用可能です。
ただし、一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合が有ります。
スマホセット割引を使うと良い事が沢山
WiMAX+5Gと、auスマホかUQモバイルスマホをセットで使うと、スマホの料金が割引になります。
また、通常はオプションの、プラスエリアモード利用料(1,100円)が無料になり、月間データ容量が15GBから30GBに拡大されます。
スマホのキャリア | 割引内容 |
au | auスマートバリュー auスマホとセットで最大1,100円/月 割引 (離れて暮らす家族分もOK、最大10台まで対応) |
UQモバイル | 自宅セット割 UQモバイル繰越プラン+5Gのセットで最大858円/月 割引 |
WiMAX3(n41)の台頭でモバイルデータ通信の覇権を握る
2022年12月から、WiMAX2+で使用している40〜50MHzの帯域幅のうち、30MHz分を5G用に転用(NR化)し、いわゆるWiMAX3(n41)に使用する切り替えがスタートしています。

WiMAX2+のNR化イメージ
UQコミュニケーションズは全国に6万局以上の基地局があり、これらの基地局がNR化されていく事によって、WiMAX基地局単体として高速化が促進します。
さらに、併用しているauの電波も一部の4G周波数を5G用に転用しているので、WiMAXとauで相互補完された、最強のRAN(無線エリアネットワーク)となります。
参考5G対応のWiMAX3を徹底解説!サービス開始時期や通信速度はどうなる?
現行の5G対応WiMAX端末4機種をご紹介
現在、現行で流通している端末は、モバイルルーター2種類、ホームタイプ2種類の合計4機種です。
これ以外のルーターは旧タイプの端末で、5Gには非対応になります。

モバイルタイプでは「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」、ホームタイプでは「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」です。
Speed Wi-Fi 5G X11 | Speed Wi-Fi HOME 5G L12 | |
端末外観 | ![]() | ![]() |
製造元 | NECプラットフォームズ | NECプラットフォームズ |
対応通信規格(WAN) | WiMAX2+/4G/5G | WiMAX2+/4G/5G |
最大通信速度 | 下り最大:2.7Gbps 上り最大:183Mbps | 下り最大:2.7Gbps 上り最大:183Mbps |
連続待受時間 | 約400時間(初期設定時) | ー |
最大同時接続台数 | Wi−Fi:16台 / USB:1台 | 5GHz:20台 2.4GHz:20台 |
対応Wi-Fi通信規格 | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (2.4GHz/5GHz) | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (2.4GHz/5GHz) |
バッテリー容量 | 4,000mAh | ー |
Galaxy 5G Mobile Wi-Fi | Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | |
端末外観 | ![]() | ![]() |
製造元 | Samsung | ZTE Corporation |
対応通信規格(WAN) | WiMAX2+/4G/5G | WiMAX2+/4G/5G |
最大通信速度 | 下り最大:2.2Gbps 上り最大:183Mbps | 下り最大:2.7Gbps 上り最大:183Mbps |
連続待受時間 | 約790時間(初期設定時) | ー |
最大同時接続台数 | Wi−Fi:10台 / USB:1台 | 有線LAN:2台 無線LAN:30台 |
対応Wi-Fi通信規格 | IEEE802.11a/n/ac(5GHz) IEEE802.11b/g/n(2.4GHz) | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (2.4GHz/5GHz) |
バッテリー容量 | 5,000mAh | ー |
WiMAXを選ぶ際の重要確認ポイント
月額料金
同じWiMAXでも契約するプロバイダーによって月額料金が異なります。
月額料金が安くてもサービスが少なかい場合があったり、月額料金が高くてもキャッシュバックがあったり、プロバイダーによって様々なので端末代やキャッシュバックなども総合的に確認すると良いでしょう。
端末代金
現在はWiMAXの利用に端末購入は必須となっています。
以前までは端末無料配布の事業者がありましたが、電気通信事業法により、回線契約と端末代金を明確に分離する事が義務付けられたためです。
端末代金は一括購入か、毎月の月額料金に上乗せして24回か36回払い等で分割していく、2種類の方法があります。
端末分割払いの途中で解約する場合、残債を解約時に一括払いで精算します。
キャッシュバックや割引特典などの還元
キャッシュバックの有無や、キャッシュバックの金額はプロバイダーによって異なります。
各プロバイダーの傾向として、月額料金が安い場合はキャッシュバック無し、月額料金が高い場合はキャッシュバック有りという場合が多いです。
キャッシュバック | |
プロバイダー | 金額など |
とくとくBB WiMAX | 23,000円(11ヶ月後) 他社ネット回線から乗り換えの場合、最大40,000円に増額 |
BIGLOBE WiMAX | 11,000円 |
Vision WiMAX | 5,000円 |
支払い方法(クレカ・口座振替)
クレジットカードでの支払いが一般的になっているため、口座振替対応のWiMAXプロバイダーは僅かです。
口座振替は手数料が発生するため、少しでも安く利用したい場合はクレジットカードの支払いをおすすめします。
口座振替対応WiMAXプロバイダー | |
プロバイダー | 手数料など |
Broad WiMAX | 220円/月 口座振替を選択した場合20,743円掛かるのでクレカ払いがおすすめ |
BIGLOBE WiMAX | 220円/月 |
UQ WiMAX | 220円/月 |
契約縛り期間
契約期間満了前の解約者には数千円〜数万円の違約金が課されていましたが、2022年7月に電気通信事業法の改正があり、月額料金(1ヶ月分)を超えた違約金請求をできないルールになりました。
これに伴い、ほとんどのWiMAXプロバイダーは契約縛り期間を撤廃しました。
つまり、いつ解約しても違約金はゼロ円、契約期間の縛り有りプランでも月額料金(1ヶ月分)未満の違約金を納めるだけで済むようになりました。
一部のプロバイダーで縛り有りプランを提供していますが、縛り期間有りプランの方が月額料金が安価に設定されています。
長期間利用する予定の方は、縛り期間有りのプランを選択する方がコスパ良く使用できます。
2年縛りプランがあるWiMAXプロバイダー | |
プロバイダー | 月額料金 |
Broad WiMAX | ■縛りなしプラン 1,397円〜4,950円 ■2年縛りプラン 1,397円〜3,883円 |
Vision WiMAX | ■縛りなしプラン 1,474円〜4,532円 ■2年縛りプラン 1,408円〜4,532円 |
参考総務省ホームページ(電気通信事業法における消費者保護ルール)
サポート体制・独自のサービスなど
サポート体制や、運営プロバイダーが独自に提供しているサービスを注意深く確認する事も必要です。
例えば、他社インターネットサービスからの乗り換えで発生した違約金を負担してくれたり、解約時に不要になった端末を下取りしてくれるユニークなサービスを提供しているプロバイダーもあります。
期間限定でお得なキャンペーンが実施されている事もあるので、各プロバイダーのホームページを申し込み前に一度チェックしてみる事をおすすめします。
WiMAXを使う事のメリットとは?
WiMAXのメリット
日本の伝統的な通信会社の傘下企業が運営
UQコミュニケーションズの親会社であるKDDIは、元国営の国際電信電話会社がベースの企業です。(日本電信電話公社から国際通信の部門として分離)
現在のNTT(旧・日本電信電話公社)が国内通信を担当、KDD(国際電信電話会社)が国際通信を担当し、2大巨頭として日本の通信を支えてきました。
近年、KDDIはUQ mobileをサブブランド化するなど、会社間の境界線が徐々に無くなりつつあります。
日本の伝統的な通信会社がインフラの構築・保守に深く関わっているので、優位性は高く、通信品質が確かなものである事は間違いありません。
- NTT:国営の日本電信電話公社がベースの企業
- KDDI:前身のKDDは元国営の国際電信電話会社がベースの企業
データ容量は無制限で使用できる
一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合が有りますが、基本的にデータ容量は無制限で使えます。

一般的な利用の範囲内では制限にかかる事はないと思われます。
ルーターはホームタイプもある
WiMAXで取り扱いのルーターは、持ち運び可能なモバイルタイプの他に、宅内据え置き型のホームタイプもあります。
ホームタイプはバッテリーを内蔵していないため、基本的には外に持ち運んで使用する事は難しく、ご自宅で固定回線の代替手段として利用される方が多いです。
PCやスマホなどのデバイス数が、モバイルタイプよりも多く接続できる事が特徴です。

モバイルタイプ

ホームタイプ
ルーターの種類による違い | ||
種類 | モバイルタイプ | ホームタイプ |
通信の安定性 | ○ | ◎ |
持ち運び | ○ | △ |
電源 | バッテリー内蔵 | コンセントからの 電源供給が必要 |
最大接続機器数 | 10〜16台程度が上限 | 最大40台 |
おすすめ最強のホームルーター(置くだけWiFi)はコレ!現役通信技術者が選ぶ最新おすすめランキング
データ通信に強い周波数帯域を使用
WiMAXは、モバイル通信で使用する電波の周波数の中でも等にデータ通信に特化した、比較的高周波数である2.5GHz帯の周波数を使用しています。
この2.5GHz帯は、日本ではバンド41というチャネルで、Y!mobile(ソフトバンクモバイル)と、UQコミュニケーションズの2社が総務省から免許を与えられています。
これまでは、両社共に30MHzの帯域幅(データの通り道)を与えられていましたが、2013年10月にUQコミュニケーションズが20MHz分追加で帯域を付与され、合計50MHz分の帯域幅を獲得しました。
これに伴い、WiMAX2+の展開がスタートし、地域BWAと呼ばれる自治体が提供する無線ブロードバンド通信としても幅広く利用されるようになりました。

auの電波も併用しているため使えるエリアが広い
これまでもオプションの通信モードでauの電波は使用できましたが、あくまでもオプションの扱いであったため、auの電波を利用するためにはオプション料金の課金が必要でした。
2021年にWiMAX+5Gという新プランが登場してからは、標準でau 5G・4G LTEの電波も使用できるようになったため、使えるエリアや通信速度が飛躍的に向上しています。
WiMAXの基地局が近くにない場合でも、auの基地局が近くにあれば利用できますし、auの基地局が近くにない場合でも、WiMAXの基地局が近くにあれば利用できます。

WiMAXよりもauの基地局数の方が多いためか、普段はどちらかと言うとauの電波を掴む事が多いように感じます。
2種類の通信モードが利用可能
WiMAXは2種類の通信モードが利用できます。
スタンダードモードは標準の通信モードで、WiMAX2+・au 4G・5Gの回線を使用します。
プラスエリアモードは、オプションの通信モードで、スタンダードモードの回線にプラスしてauのプラチナバンド(700MHz・800MHz)が使用できるようになります。
プラチナバンドの周波数は、障害物を迂回して進む性質を持っているため、ビルの陰や木の陰など、入り組んだ場所にも比較的電波が届きやすくなり使用できるエリアが広がります。
月に15GBまで利用可能で、1,100円のオプション料金が発生します。
通信モード | 使用する回線 |
スタンダードモード | WiMAX2+・au 4G・5G データ容量:無制限 |
プラスエリアモード (オプション) | WiMAX2+・au 4G・5G auプラチナバンド含む データ容量:15GB / 月 |
ここに注意!WiMAXのデメリットとは?
海外では使えない
WiMAXは海外で使用する事ができません。
技術的には可能なため、将来的に国際ローミングを提供する可能性はゼロではないと思います。
今後に期待して待ちましょう。
使いすぎると制限にかかる場合がある
前述の通り、WiMAXの現行プランはデータ容量無制限で使用できますが、一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合が有ります。
なお、制限後の速度や、制限にかかるデータ量のしきい値など詳細は非公開となっています。
WiMAXに限らず、スマホやモバイルWiFiなどの移動体通信では、電波を使用するため近傍にいる多くのユーザーが共通の電波帯域を使用します。
一部のユーザーが過度な通信を行うと、帯域を圧迫し他のユーザーの通信に影響が出てしまいます。
公平性を保ちネットワークの輻輳(ふくそう)を起こさないためにも、このような制限を必ず設ける必要があります。
オプションの通信モードを利用するには課金が必要
データ容量に関係なく、オプションの通信モード(プラスエリアモード)を使用した月は1,100円の課金が発生します。
プラスエリアモード
- 料金:1,100円(利用月のみ課金)
- データ容量:15GB分 / 月
利用に特別な申し込みは必要なく、端末側のモード切り替え操作で利用できるようになります。
誤操作で意図せずに使用してまわないように注意が必要です。

通信モードの切り替えは端末側で行う
なお、auスマホとのセット割引(auスマートバリュー)、UQモバイルのスマホセット割(自宅セット割 インターネットコース)を適用させると、オプション利用料(1,100円)が無料になり、月間データ容量が15GBから30GBに拡大されます。
auで障害が起きた場合に影響を受ける可能性がある
WiMAXはauの電波も使用するので、auで障害が起きた場合にauの回線が使えなくなるという直接的な影響を受けます。
その他にも、WiMAXはWiMAX2+の登場以降、auとコアネットワークの一部を共有しています。
これにより、auとWiMAXの異なるキャリアでCA※をする事ができる等、恩恵が大きい反面、デメリットもあります。
それは、KDDIのコアネットワークに障害が起きた場合、通信が全くできなくなる可能性があるという点です。

auとWiMAXの通信経路
当然、障害が起きないように、設備のメンテナンスや定期点検が法令で定められいたり、24時間365日厳しい監視体制を取っていますが、このようなリスクがある事を認識しておく必要があります。
これは、KDDIグループだけではなく、ソフトバンク・Y!mobileでも同じことが言えます。
※CA=(Carrier Aggregation)キャリア・アグリゲーションは、複数の異なる電波の周波数を束ねる事によって、通常よりも高速な通信を行う技術の事を言います。一般的には、異なる通信キャリア同士の電波を使用する事はありません。
WiMAXの利用に向いている人と向かない人

WiMAXの利用が特におすすめな方と、おすすめできない方をいくつか挙げてみましたので、是非参考にしてみてください。
WiMAXはこんな人におすすめ!
こんな人におすすめ
- 繋がりやすく高速なモバイルWiFiを探している
- データ容量は無制限で動画などを楽しみたい
- au・UQモバイルのスマホを使っている
- 光回線が引けない住宅に住んでいるので光回線の代替手段として使いたい

こんな人にWiMAXはおすすめしない!
おすすめできない人
- 通信速度は速くなくていいので、料金をなるべく安く抑えたい
- データ容量はあまり使わないので無制限の必要がない
- 海外旅行や海外出張に頻繁に出かけるため、海外でも使えるモバイルWiFiを探している
- APEXなどのFSPゲームをラグなく楽しみたい

FSPゲームなどを遅延なく楽しみたい方には、基本的には不向きです。
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WiMAXに関するよくある質問と回答

この他にご不明な点がある場合は、記事下のコメント欄からお気軽にコメントをお寄せください。
WiMAXでおすすめのルーターは?
個人的には、操作性やバッテリーの持ち、同時接続機器数の観点などから、モバイルタイプでは「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」、ホームタイプでは「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」がおすすめです。
現行の5G対応ルーターでは、通信速度の実測値も大きな差は無いように感じます。
プロバイダーによって通信品質は異なりますか?
WiMAXの通信品質は、どこのプロバイダーで契約しても同じです。
使用できるエリアや通信速度は、WiMAXプロバイダーではなく、使用する端末のスペックによって大きく左右されます。
端末は新しい機種になる程スペックが高く、最大通信速度は速くなる傾向があるので、なるべく最新の端末を選ぶようにすると良いでしょう。
ただし、WiMAXに限らずモバイル通信全般の特性として、基地局周辺のユーザーで帯域をシェアして使うため、公表されている最大通信速度が出る事はありません。

通信速度はお使いのブラウザでも簡単に測定する事ができます。
WiMAXではプロバイダー契約が不要?
WiMAXをはじめとするモバイル回線の場合は、回線を提供する会社がインターネットへの接続も行うため、回線契約とは別にプロバイダー契約をする必要はありません。
各WiMAX提供事業者(プロバイダー)との回線の契約のみで利用可能です。
プロバイダーとは、正式にはインターネット・サービス・プロバイダーと言い、回線をインターネットに接続するための事業者の事を言います。
例えば光回線の場合では、物理的な光ファイバー(回線)を提供する会社と、インターネットに接続してくれる会社(プロバイダー)が別々になっているため、基本的には、それぞれの会社との利用契約が必要です。
WiMAXホームルーターは光回線の代替手段になる?
ご利用場所が5Gのサービス提供エリア内であれば、一部の光回線(VDSLなど)よりも高速な通信速度でご利用頂ける場合があります。
ただし、光回線と違い電波を使って通信するため、電波状況により通信が不安定になる事や、回線混雑の影響を受けやすい点に注意が必要です。
通信速度比較 | |
回線種別 | 最大通信速度(理論値) |
光回線 | 1G〜10Gbps |
WiMAX | 2.7Gbps |
光回線(VDSL) | 100Mbps |
ADSL | 50Mbps |
おすすめ最強のホームルーター(置くだけWiFi)はコレ!現役通信技術者が選ぶ最新おすすめランキング
まとめ

おすすめプロバイダーランキングに戻る場合は、以下のリンクからどうぞ。
WiMAXの特徴まとめ
- データ通信に特化したモバイルブロードバンド通信
- データ容量は無制限で使用できる
- auの電波も併用しているため使えるエリアが広い
- どこのプロバイダーで契約しても使えるエリアは同じ
- ルーターはホームタイプもある
- 使いすぎると制限にかかる場合がある