
実家が田舎なので帰省するときに使えないと結構困るんですよね。

田舎に強いモバイルWi-Fiの選び方を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!
【電波が重要】田舎に強いモバイルWiFの選び方
田舎に強いモバイルWi-Fiを選ぶ際、最も重要になってくるのが使用する場所に電波が届くか?という点です。
まず電波が届くか?という観点からは、サービスエリアと周波数がポイントになります。
通信事業者各社は、田舎(ルーラルエリア)の基地局には、プラチナバンドの周波数を中心にエリア設計を行っています。
とはいえWiMAXは通信速度が早くサービス提供エリアも広いため、優先順位はWiMAXを最初に検討し、ダメな場合は他のキャリアを検討する方が良いでしょう。
また、契約面では、契約容量超過時の通信制限や、繋がりにくかったり速度に不満があった場合の初期解約期間も確認しておくと良いでしょう。
ここを確認
- サービス提供エリアを確認する
- プロバイダやルーターの使用周波数を確認する
- 通信制限を確認する
- 初期解約期間と解約方法を確認する

1.提供エリアを確認する
まずは、ご自身の居住エリアがサービス提供エリア内であるかを確認します。
本記事では、WiMAX(Broad WiMAX)とY!mobileのエリア確認方法をご紹介しています。
おすすめ【Broad WiMAX】評判・口コミと実際に使ってみた感想
WiMAXのサービス提供エリア確認方法
①Broad WiMAXのサイトにアクセスし、エリア確認のマークをクリック
表示されない場合は下にスクロールすると表示されます。

Broad WiMAX公式サイト
②簡単エリア確認を選択
③ページが遷移したらマップの場所までスクロールします。
⑤電波の種類を選択します
⑥ご自身のエリア住所などを入力します。
⑦マップに色が付いているエリアがサービス提供エリアです
5Gと4Gのエリアが確認できます。(色が付いているエリアが利用可能なエリアです)
4G→5G(NR化)→5G(Sub6)の順に回線速度は高速となります。
Y!Mobileのサービス提供エリア確認方法
①Y!mobileのサイトにアクセスし、ご自身のお住まいのエリアをクリック
②サービス提供エリアを確認します
5G・4G・海上で使用できるエリアがマップ上に色付けされています。
地図下の凡例を参考に確認してください。
ルーターの機種によって対応エリアが異なるため、使用する機種を変更して確認したい場合は、最初に戻り「他の機種を確認する」をクリックして機種を選択してください。
2.周波数を確認する
普段スマホや携帯などを利用していても、なかなか利用している電波の周波数まで意識している人は少ないと思います。
ですが、田舎で利用する場合は利用する周波数が結構重要になってきますので、使用する周波数を確認しましょう。
通信事業者によって最適化されたエリア設計がされているため、あまり意識する必要はないかもしれませんが、知っているのと知らないのとでは大違いです。

回線事業者が取り扱っている周波数は後述します。
まず、田舎では鉄塔局を中心に、少数の基地局で広範囲のエリアをカバーするようなエリア構築が中心となっています。
そして、ルーターの機種や通信モードによっては、関連他キャリアの電波を併用したCA(キャリア・アグリゲーション)を利用し、通信品質を向上させる技術がありますが、使用する周波数によって通信速度と電波の届き方が異なります。
CA(キャリア・アグリゲーション)のイメージをY!mobileの例で解説します。
以下の図では、Y!mobile(Wireless City Planning)が保有している電波の免許は2.5GHzのみですが、SoftBankの3.5GHz、1.7GHz、700MHzを併用する事によって繋がりやすさと通信速度を向上させています。

画像出典:Y!mobile公式サイトより


周波数別、通信速度などの特徴
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | |
700MHz | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー | ー |
800MHz | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー | ー | ー |
900MHz | ー | ー | ●利用可 | ー | ー | ー |
1.5GHz | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー | ー |
1.7GHz | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー |
2GHz | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー | ー |
2.5GHz | ー | ー | ー | ー | ●利用可 | ●利用可 |
3.4GHz | ー | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー | ー |
3.5GHz | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー | ー |
3.7/4.5GHz | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー |
28GHz | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ●利用可 | ー | ー |
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周波数を使い分けてモバイルWiFiの性能を最大限に引き出す方法
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山間部、平野部の場合を例に挙げましたので、次の項目でぜひ参考にしてみてください。
山間部の場合
山間部は、700〜900MHzのプラチナバンドが木や山の陰などに回り込み可能なため強いです。
また、低周波数の電波は遠くまで届きやすい性質を持っていますが、高周波数と比べると低速な通信となります。
低周波数の例
各キャリアが利用している周波数
- au:700MHz、800MHz
- docomo:700MHz、800MHz
- SoftBank:700MHz、900MHz
平野部の場合
遮蔽物が少ない平野部などの場合は、直進性のある高周波数の、4Gでは(2〜3.5GHz)5Gでは(3.7〜28 GHz)が入っていると快適に使えるでしょう。
高周波数帯は利用できる帯域幅が増えるため高速な通信が可能ですが、遠くまで電波は届きにくいという特徴がありますので、この点には注意が必要です。
高周波数の例
各キャリアが利用している周波数
- au:2GHz、3.5GHz(4G)、3.7GHz、4.5GHz、28GHz(5G)
- docomo:2GHz、3.5GHz(4G)、3.7GHz、4.5GHz、28GHz(5G)
- SoftBank:2GHz、3.5GHz(4G)、3.7GHz、4.5GHz、28GHz(5G)
- UQ WiMAX:2.5GHz
- Y!mobile:2.5GHz
3.通信制限を確認する
光ファイバーのような固定回線の替わりに、モバイルWi-Fiを利用する場合は通信制限の有無を確認しましょう。
月の利用上限10GBなどの制限のあるプランを申し込んでしまうと、容量を超えてしまった場合に速度規制に引っかかり、ほとんど使い物にならなくなってしまいます。
通信キャリア | 通信制限の内容 |
WiMAX+5G | 一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
Y!mobile (PocketWiFiプラン2 他) | 3日間で10GBを超えた日(18時〜翌1時)に1Mbpsに制限される |
4.初期解約期間を確認
実際に契約してみたけど「全然繋がらない!」あるいは「遅すぎて使い物にならない!」という場合でも、消費者保護の観点から初期解約が可能です。

全く使えないものを長期契約するのは、お金をドブに捨てるのと同じ事ですからね。
法令では通信契約の初期解約制度は8日以内という条件が定められていますが、中には20日以内という良心的な期限を設けているプロバイダーもあります。
ルーターなど一式を返却する必要がありますが、破損してしまっていたり品物に欠品があると実費請求となります。
また、契約時の事務手数料は返還されません。
基本的には8日以内に解約のアクションが必要という事を覚えておき、初期解約期間と解約方法を事前に確認しておくようにしましょう。
《初期解約申請の方法》
電話で?メールで?書面で?
《返却期限》
8日以内にルーターを発送していればOK?
8日以内にルーターがプロバイダに到着している必要がある?
通信キャリア | 初期解約に関する条件 |
Broad WiMAX | 「商品」を受領した日から起算して8日以内に、Broadサポートセンターまでご連絡いただければ契約解除を行うことが出来ます。 |
Y!mobile | サービス提供開始日または契約書面受領日の何れか遅い方から当該日を含む8日間、ご契約のキャンセルが可能です。 8日間キャンセルはご契約いただいた店舗またはワイモバイル オンラインストア事務局(オンラインで購入された方のみ)へご申告ください。 |
田舎でWiMAXが強い理由は?
WiMAXは光ファイバーが引けない地域の救世主です。
光ファイバーを提供できない地域への代替の手法としてBWA(Broadband Wireless Access)の導入が、自治体や地域BWA事業者などにより促進されています。
田舎などで(特に山奥など)では、光ファイバーが物理的な理由で引き込みできないケースや、通信事業者側で電柱を何本も建柱したり、光ファイバーを何kmも張ったりするのに、とてつもない費用を要するため、費用対効果により断念するケースがあります。


画像出典:総務省ホームページより
有線ではなく、無線で伝送すれば物理的な障壁が少ないため、今までブロードバンド環境を利用できなかった地域でも導入がしやすくなります。
BWAサービスの周波数割り当て状況を確認すると、現在は以下の通りとなっています。

画像出典:地域BWA推進協議会
※全国BWA(Wireless City Planning)はY!mobileの事です。
無線でのブロードバンド環境には、帯域幅を多く取れる高周波数帯の電波が必要なため、まずWiMAXが候補に挙がり地域BWAとして最初に利用される事になりました。
その後、追従する形でY!mobileのAXGP方式や、良く耳にするLTEが採用されていきました。
まず最初にWiMAXが選出されたという事は、技術的な観点からも認められた田舎に強い通信方式であるという事が言えます。
まとめ:田舎に強いモバイルWi-Fiの選び方
繰り返しになりますが、WiMAXは地域BWAに初期から採用されている通信方式で、エリアも広く帯域幅も多く取れる高周波数の通信のため、WiMAXをまず一番はじめに検討してみると良いでしょう。
そして、田舎に強いモバイルWi-Fiを選ぶ際、最も重要になってくるのが「使用する場所に電波が届くか」です。

- サービス提供エリアを確認する
- プロバイダやルーターの使用周波数を確認する
- 通信制限を確認する
- 初期解約期間と解約方法を確認する

- 山間部の場合は、山や木の陰にも電波が届きやすい周波数、700〜900MHzのプラチナバンドが入っている事が望ましい。
- 平野部の場合は、遮蔽物が比較的少ないため高速通信可能な、1.5〜3.5GHzの周波数でも比較的利用できる。

