基礎知識

上りと下り、モバイルWiFiの通信品質ではどちらが重要?

上りと下り、モバイルWiFiの通信品質ではどちらが重要?

茂畑さん
上り下りと言う言葉をたまに聞きますけど、実際のところ良く分かってないんです・・・

そもそもどんな物で、どちらが重要なんでしょうか?

トミー
上り下りの仕組みは、実は普段のネット利用において、すごく身近な話なんですよ。

この記事では、上り下りどちらが重要で、そもそも何?という疑問を5分で全て解決します。

それでは順番に解説していきますね。

トミー

この記事の著者:トミー(ネットワーク・移動体通信エンジニア)

通信業界19年目、現役の移動体通信技術者です。
これまでに3Gの周波数再編や4G LTEの立ち上げ、災害で使用できなくなったネットワークの復旧対応、東京オリンピック・パラリンピック競技会場のネットワーク構築計画推進、BWAのエリア構築などを行い、北海道から沖縄まで日本全国のモバイル通信を陰で支えてきました。現在は5Gのエリア構築に深く携わっています。総務省認定:第一級陸上特殊無線技士 » 著者プロフィール詳細

通信の世界の上り・下りとは?

通信の世界の上り・下りとは?

通信の世界では、データの通り道は2つに分割されています。

鉄道の線路や道路の上り下りと同じイメージで、上り(アップロード)、下り(ダウンロード)それぞれデータの進行方向が異なる車線が、2車線あるイメージです。

ネット利用では下り側の通信容量が圧倒的に多いので、通常は下り側の帯域の方が太くなっています。

インターネット利用時の上りと下りのイメージ

インターネット利用時の上りと下りのイメージ

トミー
データの通り道は一つ(一車線)で、上り下りを時間ごとに細かく区切って、使う方式もあります。

TD-LTEがその例で、比較的大きな容量のデータ通信用などに使用される事が多いです。

上り(アップロード)側の主な用途

主な上りの用途

  • メールやチャットメッセージの送信
  • ブログやSNSへの写真や動画投稿
  • ネットショップなどフォーム全般の送信
  • ビデオ通話やオンライン会議の映像送信

下り(ダウンロード)側の主な用途

主な下りの用途

  • SNSやホームページの閲覧
  • メールを受信する
  • YouTubeや動画の視聴
  • アプリのダウンロード

モバイルWiFiでは上りよりも下りの品質が重要

モバイルWiFiでは上りよりも下りの品質が重要

前述の通り、モバイルWiFiだけでなく、インターネット通信全般では「下り」を使用する事が圧倒的に多く、下りの通信品質がとても重要です。

下りは、その名の通りダウンロードを意味し、インターネット上のサーバーからテキストや画像、動画ファイルなどを受け取るために使用します。

下りの品質が悪いと、単純にネットが遅く感じたり、視聴している動画が途中で止まったりなど、快適なネット利用の妨げになります。

茂畑さん
なるほど!下りは情報を受信するのに使っているんですね。

通信速度の単位はbpsで表される

通信速度の単位はbpsで表される

bpsとは、bit per secondビットパーセカンドの略で、1秒間に何ビットのデータを転送できるかを表す単位です。

例えば1bpsであれば、1秒間に1ビットのデータを転送できる回線速度ということになります。

1ビットがデータの最小単位で、通常は、K(キロ)M(メガ)G(ギガ)などの補助単位を付けて使用します。

身近な所だと、ご自宅で使う光ファイバー回線は現在、1Gbps (1,000Mbps)が主流になりますので、1Gbps (1,000Mbps)であれば、1秒間に10億ビットのデータを転送できる回線速度という事になります。

トミー
具体的な回線速度のイメージとしては大体以下のようになります。
種別下り最大上り最大
WiMAX
(5G利用時)
2.7Mbps183Mbps
ADSL50Mbs5Mbps
光ファイバー1Gbps1Gbps
速度制限中のスマホ128kbps128kbps

最大通信速度は実際の速度ではなく理論値

最大通信速度は実際の速度ではなく理論値

私たちが普段使用するモバイルWiFiや光回線は、ベストエフォート型というサービスが主流です。

ベストエフォート型とは簡単に言うと「最大限努力はしますが保証はしません」というサービスです。

プロバイーダーのホームページでは、最大通信速度が公表されていますが、この最大通信速度は理論値です。

特にモバイルWiFiのようなモバイル通信は、天候や基地局周辺のユーザーの多さ(混雑)などによっても品質が大きく左右されるため、実際には最大通信速度の1〜2割程度の実測値しか出ないと考えておくと良いでしょう。

例えば、ベストエフォート型のWiMAXでは1〜2割程度の通信速度を最大と考えると、867Mbpsのサービス提供エリアでは87Mbps〜173Mbps程度、440Mbpsのサービス提供エリアでは44Mbps〜88Mbps程度となります。

5Gのエリアで最大通信速度が2.7Gbpsの端末を使用する場合、270Mbps〜540Mbps程度となります。

茂畑さん
てっきり最大通信速度で使えるものだと思ってましたが、そうでは無いんですね。
トミー
そうですね。

企業向けに提供される専用線のように、速度が保証されたサービスもありますが、利用料金はとても高額です。

モバイルWiFiの平均速度はどれくらい?

モバイルWiFiの平均速度はどれくらい?

現在主流の4G(世代)モバイルWiFiでは、下りが数Mbps〜100Mbpsの速度で通信をします。(ちなみに、5G通信の理論値は10〜20Gbps程度の速度です)

端末の種類や通信方式、使用場所にもよりますが、体平均すると下り数Mbps〜30Mbps以下が平均値です。

前述しました通り、モバイルWiFiをはじめとするネット回線では下りの通信品質が重要で、通常は下り側の帯域の方が太くなっています。

実際に速度を計測してみると分かりますが、上りよりも下りの通信速度が速いです。

SPEEDTESTスクリーンショット

通信速度測定結果

SPEEDTESTスクリーンショット

通信速度測定結果

トミー
こちらは僕が普段使用しているモバイルWi-Fi(WiMAX)の通信速度測定結果(4G利用時)です。

上りよりも下り速度の方が速い事がお分かり頂けると思います。

おすすめ【Broad WiMAX】口コミ・レビューと実際に使ってみた感想

まとめ

まとめ

最後にこの記事のポイントをまとめてみましょう。

まとめ

  • 通信の世界では、データの通り道は上りと下りに2分割されている
  • モバイルWiFiだけでなく、ネット回線では上りよりも下り側の品質が重要
  • 下り(ダウンロード)の用途は、SNSやホームページの閲覧、メール受信、動画視聴、アプリのダウンロードなどデータの受信用
  • ネット回線では下りの通信容量が多いため、下り側の帯域の方が太くなっている
  • プロバイーダーのホームページで公表されている最大通信速度は理論値で、この速度が出る事はない
トミー
結論として、ネットでは何かをダウンロードする事の方が圧倒的に多いです。

使い方にもよりますが、一般的には下りの品質が重要になりますよ。

茂畑さん
上り下りの違いが分かってスッキリしました。

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  • この記事を書いた人

トミー

通信業界19年目。現役バリバリの移動体通信エンジニア・Webライターです。 モバイル通信や光回線、IPネットワークの他に、海外の通信事情などにも詳しいです。 当サイトの記事を全て執筆、作図や動画編集も含め、外注に頼る事なく全て一人で行っています。 このサイトでは、最高のインターネット環境に出会うための、お手伝いをしたいと思っています。総務省認定:第一級陸上特殊無線技士 » 著者プロフィール詳細

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